年収ずかん

就活・転職・企業研究

奨学金を借りないために必要な年収はいくら?55%が借りていない実態と進学費用を準備する全方法を徹底解説

2026-06-03

「奨学金を借りないで大学に行かせたい」と思いつつ、「うちの年収で本当に足りるのか」と不安になっている親御さんは多いのではないでしょうか。日本学生支援機構(JASSO)の調査によると、大学生の約55%は奨学金を借りずに通っています。一方で私立大学4年間の費用は文系で約410万円、理系で約525万円(入学金含む)にのぼり、一人暮らしの生活費を加えると1,000万円近くになるケースもあります。「どうすれば奨学金なしで乗り越えられるのか」——その答えは、年収の大きさだけでなく、いつから・どんな方法で準備するかにかかっています。

この記事では、奨学金を借りない家庭の年収目安、奨学金を借りている人の割合と平均借入額、制度ごとの年収基準、中間層が陥りやすい落とし穴、そして奨学金なしで進学費用を準備する具体的な方法まで、調べた情報を徹底的に整理しました。「奨学金は借りたくない」と感じている方も、「どこまで借りてよいかわからない」方も、この記事でスッキリ整理していただければ幸いです。

この記事のポイント
✅ 大学生の約55%は奨学金を借りずに通っている——半数以上が奨学金なしという実態
✅ 奨学金なしを目指す年収目安は進学先・通学形態によって大きく異なる
✅ 年収400〜700万円台の「中間層」は給付型の対象外になりやすく早めの積立が鍵
✅ 定期預金・児童手当・NISA・学資保険の組み合わせで年収600万円台でも実現できる可能性がある

奨学金を借りない家庭の年収と制度の実態を徹底調査

  1. 奨学金を借りない年収の目安は600万〜1,500万円が多い
  2. 奨学金を借りてる人の割合は約45%、借りていない人が55%(実態データ)
  3. 奨学金を借りれる金額はいくら?制度別の上限を一覧で確認
  4. 奨学金は親の年収に関係なく借りられるか?制度ごとに解説
  5. 奨学金を借りれない人に多い「中間層の落とし穴」とは
  6. 奨学金はいくら借りる人が多いか:平均的な借入パターンと返済額

奨学金を借りない年収の目安は600万〜1,500万円が多い

「奨学金なしで大学に行かせるには、年収がいくら必要か」という問いに対して、一律に「○万円あれば安心」とは言い切れないのが現実です。なぜなら、進学先が国公立か私立か、自宅通学か一人暮らしか、子どもは何人いるか、そして入学までにどれだけ貯蓄できているかによって、必要な準備額が大きく変わるからです。

それでも、現時点のデータをもとに目安を整理すると、以下のような傾向が見えてきます。ファイナンシャルプランナー(FP)の観点では「教育費は家計支出の15〜20%程度が理想」とされており、年収ごとに試算すると、対応できる進学パターンの幅が変わってきます。

📊 進学プラン別・大学4年間の概算費用(2025年時点)

進学パターン 学費目安(4年間) 生活費(4年間)目安 合計目安
国公立・自宅通学 約240万円 約80〜100万円 約320〜340万円
国公立・一人暮らし 約240万円 約300〜480万円 約540〜720万円
私立文系・自宅通学 約400万円 約80〜100万円 約480〜500万円
私立文系・一人暮らし 約400万円 約300〜480万円 約700〜880万円
私立理系・一人暮らし 約550万円 約300〜480万円 約850〜1,030万円

出典:文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額」等をもとに作成

上の表からわかるとおり、国公立・自宅通学であれば約320万円前後で済む一方、私立理系・一人暮らしでは1,000万円近くかかる可能性があります。子どもが2人いれば単純計算でこの金額が倍になります。

Yahoo!知恵袋などの口コミを見ると、「子ども2人を奨学金なしで大学卒業させるには世帯年収1,000万〜1,500万円が必要」という声も見られます。ただし、早くから教育資金を積み立てていた家庭では、世帯年収600〜800万円台でも実現できているケースも多く見られます。

📊 世帯年収別・奨学金なし進学の可能性目安

世帯年収の目安 奨学金なし進学の現実的な選択肢
〜500万円台 国公立・自宅通学を前提に積立次第で可能性あり
600〜800万円台 私立文系・自宅通学なら積立と家計管理次第で実現可能
800〜1,000万円台 私立文系・一人暮らし、または私立理系・自宅通学が現実的
1,000万円以上 私立理系・一人暮らしでも比較的対応しやすい

ただし、年収が高くても住宅ローンや車のローンなど固定費が大きければ教育費に回せる金額は減ります。重要なのは年収の金額そのものよりも、学費にまわせる資金をどれだけ確保できるかという「確保力」です。これは、家計全体の支出バランスと積立の習慣によって決まります。


奨学金を借りてる人の割合は約45%、借りていない人が55%(実態データ)

「奨学金を使うのが当たり前」というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、実際のデータを見ると少し違った実態が見えてきます。

日本学生支援機構(JASSO)の「令和4年度学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査」によると、奨学金なしで大学へ通っている学生は全体の約55.0%にのぼります。

引用元:https://www.jasso.go.jp/

つまり、半数以上の学生が奨学金を借りずに大学生活を送っていることになります。これは、家計の貯蓄・親の収入・学校独自の給付金・アルバイト収入など、様々な手段で進学費用を工面している人が多いことを示しています。

「奨学金を使うのが普通」と思い込んでいた方には、少し意外な数字かもしれません。しかし、だからこそ「自分の家庭でも奨学金なしの選択肢があるかもしれない」という視点で、準備方法を考えてみることが大切です。

📊 奨学金の利用状況まとめ(大学生・目安)

区分 割合(目安)
奨学金を一切借りていない 約55%
何らかの奨学金を利用している 約45%
うち給付型のみ 一部
うち貸与型(返済必要)あり 多数

奨学金を借りている約45%の中でも、利用制度や金額はさまざまです。給付型(返済不要)を受けながら貸与型も利用している学生もいれば、第二種貸与型のみを少額借りている学生もいます。一口に「奨学金を借りている」と言っても、その中身は家庭ごとに大きく異なります。


奨学金を借りれる金額はいくら?制度別の上限を一覧で確認

奨学金制度は大きく「給付型(返済不要)」と「貸与型(返済必要)」に分かれます。借りられる金額は制度の種類・進学先・通学形態によって異なるため、まず全体像を把握しておきましょう。

📋 JASSO奨学金の種類と借りられる月額上限

種類 内容 月額上限(私立・自宅外通学)
給付型奨学金(第1区分・満額) 返済不要 75,800円
給付型奨学金(第2区分・満額の2/3) 返済不要 50,600円
給付型奨学金(第3区分・満額の1/3) 返済不要 25,300円
貸与型・第一種(無利子) 卒業後返済 64,000円
貸与型・第二種(有利子) 卒業後返済 120,000円

出典:日本学生支援機構「給付貸与奨学金早わかりガイド」をもとに作成

給付型奨学金は月最大75,800円(私立・自宅外通学・第1区分)が受け取れますが、世帯年収が約380万円以下の家庭が主な対象です。一方、第二種貸与型奨学金は月最大12万円まで借りられますが、4年間借り続けると総額480万円にのぼります。

📊 貸与型奨学金の返済シミュレーション(参考)

借入額(月) 4年間合計 返済総額(目安) 月々の返済額 返済期間
3万円 約144万円 約148万円 約9,471円 約13年
6万円 約288万円 約296万円 約1.5万円 約16年
10万円 約480万円 約499万円 約20,788円 約20年

出典:知るぽると(金融広報中央委員会)の試算例をもとに作成(利率固定方式0.37%で計算)

奨学金を借りるかどうかを判断する際は、単に「借りられる金額はいくらか」だけでなく、卒業後の返済額と想定年収のバランスを必ずシミュレーションすることが大切です。


奨学金は親の年収に関係なく借りられるか?制度ごとに解説

「親の年収が高いから奨学金は使えない」と最初からあきらめている方も多いですが、実は親の年収に関係なく利用できる奨学金制度も存在します。制度ごとに年収との関係を整理してみましょう。

📋 奨学金制度と親の年収の関係まとめ

制度 年収制限 特徴
JASSO給付型(第1〜4区分) あり(目安:〜630万円程度) 世帯人数・働き方で変動
JASSO第一種貸与型(無利子) あり(4人家族で〜747万円程度) 学力基準も必要
JASSO第二種貸与型(有利子) あり(4人家族で〜1,100万円程度) 比較的広い対象
キーエンス財団の給付奨学金 なし(経済状況参考程度) 30万円一括・成績・意欲重視
各大学独自の特待生・給付制度 多くは不問 入試成績・評定平均で選考
民間財団の給付型 制度によって異なる 学力・意欲・社会貢献意識重視

第二種貸与型奨学金は、4人家族で世帯年収約1,100万円程度まで利用対象となっており、幅広い層が活用できます。また、民間財団や大学独自の奨学金は、年収よりも学力・意欲・社会への貢献意識が重視されるため、「年収が高めでも応募できる可能性がある」というのが大きなポイントです。

重要なのは「うちは対象外だろう」と早い段階で決めつけてしまわないこと。まずは各制度の募集要項を確認することが重要です。

引用元:https://shogakukinbank.jp/repayment_tips/2849/

一般的に、JASSOの給付型奨学金では、年収だけでなく住民税の課税状況・扶養人数・世帯構成なども判断材料になります。同じ年収でも、子どもが3人以上いる多子世帯や、ひとり親世帯の場合は有利になることがあります。「年収だけで判断して諦めてしまったが、実は対象だった」というケースも少なくないため、公式の「進学資金シミュレーター」での確認をおすすめします。


奨学金を借りれない人に多い「中間層の落とし穴」とは

実は、教育費の支援制度において最も「割に合わない」と感じているのが、世帯年収400〜700万円台のいわゆる「中間層」の家庭です。この層は給付型奨学金(返済不要)の所得基準をわずかに超えてしまい、返済不要の恩恵が受けにくい構造になっています。

📊 世帯年収別・奨学金制度の対象可否(4人家族の目安)

世帯年収の目安 給付型奨学金 第一種(無利子) 第二種(有利子)
〜380万円 ✅ 対象 ✅ 対象 ✅ 対象
380〜750万円 ❌ 基本的に対象外 ✅ 対象 ✅ 対象
750〜1,100万円 ❌ 対象外 ❌ 対象外 ✅ 対象
1,100万円超 ❌ 対象外 ❌ 対象外 ❌ 対象外

この表からわかるとおり、年収400〜700万円台の中間層は、返済が必要な貸与型奨学金は使えますが、給付型(返済不要)は基本的に対象外という状況です。住宅ローンや車のローンを抱えながら、教育費も捻出しなければならない中間層の家庭にとっては、「税金は払っているのに制度の恩恵が受けにくい」という不満の声が多いのも現実です。

実際に奨学金制度への意見を集めたサイトには、こんな声も寄せられています。

「所得の上限で奨学金の借入が難しいようです。しかし、住宅ローンや下の子の学費もあるため、下宿しての大学は難しそうです。評定成績は良いので、成績が良い子には年収制限なく貸与型でもあればと思います。」(45歳・女性)

引用元:https://www.rofuku.net/seido_shogaku/koe/voice.html

この「中間層の落とし穴」にはまらないためには、給付型制度の対象外であることを早めに把握し、自助努力での積立を早期からスタートさせることが特に重要になります。子どもが小さいうちから積立を始めれば、年収が中間層でも奨学金なし進学の実現可能性は十分にあります。


奨学金はいくら借りる人が多いか:平均的な借入パターンと返済額

奨学金を借りている学生は、実際にどれくらいの金額を借りているのでしょうか。調べた範囲では、平均的な借入総額は約300万円前後とされており、月々3〜6万円の借入を4年間続けているケースが多いとみられます。

📊 奨学金借入の一般的なパターン(月額・4年間)

借入パターン 月額 4年間合計 毎月の返済額(目安) 返済期間
少額借入 3万円 約144万円 約9,471円 約13年
中額借入 5〜6万円 約240〜288万円 約1.3〜1.5万円 約15〜17年
多額借入 10万円 約480万円 約20,788円 約20年
第一種最高月額(私立・自宅外) 6.4万円 約307万円 約1.4万円 約20年

月々3万円を4年間借りた場合の返済総額は利子を含めて約148万円、毎月約9,471円を13年間返し続けることになります(JASSO返還シミュレーション・利率0.37%で計算)。一方、月々10万円を4年間借りた場合は、利子込みで返済総額が約499万円にのぼり、毎月約2万円の返済が20年続きます。

ダイヤモンドオンラインの記事では、こう指摘されています。

「奨学金を借りた人と借りていない人、30代以降に生じる『見過ごせない格差』の正体」という問題が取り上げられており、毎月の返済が家計を圧迫し、貯蓄・投資・住宅購入などのライフイベントで後れを取りやすくなる構造が解説されています。

引用元:https://diamond.jp/articles/-/372046

奨学金を借りること自体が悪いわけではありませんが、借りる金額と将来の収入・生活費のバランスを事前にシミュレーションしておくことが、後悔しない選択につながります。


奨学金を借りない年収別対策と進学費用の準備方法

  1. 奨学金なしで私立大学へ通わせるための年収と費用の現実
  2. 定期預金・児童手当・NISAで教育費を積み立てる4つの方法
  3. 大学無償化制度(修学支援新制度)の対象年収は約380万円が目安
  4. 民間・大学独自の給付型奨学金なら親の年収に関係なく受けられることがある
  5. 奨学金を借りないために今からできる家計設計の3ポイント
  6. 奨学金を借りた場合に30代以降で生じるリスクと格差の実態
  7. 総括:奨学金を借りない年収と準備方法のまとめ

奨学金なしで私立大学へ通わせるための年収と費用の現実

「私立大学に奨学金なしで通わせるには、世帯年収がいくら必要か」——これは多くの親御さんが最も気になる問いのひとつです。条件によって大きく異なりますが、代表的なケースを整理しました。

📊 私立大学4年間の費用と年収目安(奨学金なしの場合)

進学パターン 年間費用目安 奨学金なしに必要な準備の目安
私立文系・自宅通学 約100〜120万円/年 年収600万円台+積立で現実的
私立文系・一人暮らし 約160〜200万円/年 年収800〜1,000万円台が安心ライン
私立理系・自宅通学 約140〜160万円/年 年収700〜800万円台で対応可
私立理系・一人暮らし 約200〜230万円/年 年収1,000万円以上が目安

ただし、上の「必要年収」はあくまで進学資金の事前準備がゼロという前提での目安です。子どもが生まれた頃から教育費を積み立てていた家庭では、年収600万円台でも私立大学への進学を奨学金なしで実現しているケースもあります。

家計の専門家(FP)の間では「教育費は家計支出の15〜20%程度におさめるのが理想」とされています。年収600万円・手取り約450万円の家庭で15%を上限にすると、年間約67万円が教育費の目安になります。私立文系・自宅通学(年間約100〜120万円)との差額30〜50万円は、日々の積立で埋めていく計算です。

📊 奨学金なしで実現している家庭に多い特徴

特徴 具体的な行動
✅ 教育費を最優先に設定 住宅・車の購入を後回しにする
✅ 児童手当をそのまま貯金 生活費とは分けた専用口座を作る
✅ 実家から通える大学を選ぶ 一人暮らし費用を節約
✅ 学資保険を早期に加入 0〜6歳のうちに契約
✅ 子どもが小さいうちから積立開始 時間を味方につける

出典:https://money-career.com/article/5346 をもとに整理

「子どもが実家から通える大学を選ぶ」という選択肢は非常に有効で、一人暮らしをさせるかどうかで4年間の費用が200〜300万円変わることもあります。志望校の選定段階から費用シミュレーションを行うことが、奨学金なし実現の第一歩となります。


定期預金・児童手当・NISAで教育費を積み立てる4つの方法

奨学金を借りないための最も確実な方法は、早くから計画的に教育費を積み立てることです。利用できる主な手段を準備期間・リスク許容度の観点から整理します。

📋 教育費の積立方法4選:特徴と向き不向き

方法 メリット デメリット・注意点 向いている人
定期預金・積立定期 元本保証・使わない仕組み 金利が低く増えにくい 数年以内に資金が必要な家庭
児童手当をそのまま貯金 自動で積み立てられる 月額に上限がある 全家庭に活用できる
学資保険 万が一の際に保険機能あり 0〜6歳でないと加入できない 子どもが小さい家庭
NISA(つみたて投資枠) 長期で増やせる可能性 元本保証なし 10年以上時間がある家庭

① 定期預金・積立定期は、数年以内に資金が必要な家庭向けです。元本保証があり「確実に貯める」ことに特化しています。給与日に合わせて自動振替設定をすれば、天引きのような感覚で積み立てられます。金利は低いため、大きく増やすことは期待できませんが「減らさずに確保する」目的には最適です。

② 児童手当の積立活用では、2024年度からの制度改正により高校生年代(18歳)まで支給対象が拡大されました。3歳未満は月15,000円、3歳以降は月10,000円(第3子以降は月30,000円)支給されます。

中学1年生の4月から積み立てを始めると、高校卒業までに約72万円を準備できる計算になります。

引用元:https://money-career.com/article/5346

📊 児童手当積立シミュレーション(月1万円計算)

積立開始時期 積立期間 合計積立額(目安)
0歳から 18年間 約216万円
3歳から 15年間 約180万円
中学1年(13歳)から 6年間 約72万円
高校1年(16歳)から 3年間 約36万円

③ 学資保険は、一般的に子どもが0〜6歳以内でないと新規加入できないため、早めの判断が必要です。毎月決まった保険料を積み立てることで、進学時にまとまった満期金が受け取れます。親に万が一のことがあった場合に保険料が免除されるしくみもあり、リスクヘッジとしての側面も持ちます。

④ NISA(つみたて投資枠)は、10年以上の積立期間がある家庭に特に向いています。非課税で運用益が得られるため、長期での資産形成に有利です。ただし元本保証はなく、価格変動リスクがあるため、生活費とは分けた余裕資金での運用が大前提となります。


大学無償化制度(修学支援新制度)の対象年収は約380万円が目安

「大学無償化制度」として知られる高等教育の修学支援新制度は、2020年4月からスタートした国の支援制度です。家計が厳しい家庭の学生を対象に、授業料・入学金の減免と給付型奨学金の2本立てで支援します。

📊 修学支援新制度の支援内容(第1区分・私立大学の場合)

支援の種類 金額目安
授業料減免 年額約70万円
入学金減免 約26万円(入学時のみ)
給付型奨学金(自宅通学) 月38,300円(年約46万円)
給付型奨学金(自宅外通学) 月75,800円(年約91万円)

出典:文部科学省「高等教育の修学支援新制度」https://www.mext.go.jp/ をもとに作成

第1区分(住民税非課税世帯)の私立大学・自宅外通学の場合、給付型奨学金と授業料減免を合計すると、年間で186万円以上の支援を受けられる可能性があります。これは私立大学の年間授業料の大半に相当する金額です。

修学支援新制度の対象条件(主なもの)

  • 住民税非課税世帯またはそれに準ずる世帯(4人家族で年収約380万円以下が目安)
  • 父母と本人・中学生の4人家族・給与所得者世帯の場合:年収約380万円程度まで
  • 資産基準:父母+本人の合計で5,000万円未満(令和6年度から大幅拡充)
  • 学力基準:評定平均3.5以上、またはレポートで学ぶ意欲を示す

2024年度からは対象が一部拡大されており、子どもを3人以上扶養している多子世帯私立大学の理工農系に進学する学生については、年収600万円前後の世帯でも支援が受けられる可能性が出てきました。「年収が高めだから対象外」と思っていた家庭も、一度JASSOの公式「進学資金シミュレーター」で確認してみることをおすすめします。

支援対象に該当するかどうかは年収の金額だけで判断できず、住民税の課税状況・扶養人数・共働きか片働きかなど複数の要素が影響します。同じ年収でも判定結果が変わるため、「うちは無理」と決めつけず必ず公式情報で確認することが重要です。


民間・大学独自の給付型奨学金なら親の年収に関係なく受けられることがある

国の制度(JASSO給付型)には所得制限がありますが、民間財団や大学独自の奨学金には、親の年収に関係なく応募できるものが存在します。年収が高めの家庭でも「大学の特待生制度」や「民間財団の給付型」を検討してみる価値は十分にあります。

🔍 年収不問または所得制限が緩い主な給付型奨学金の例

制度 概要 支援金額目安
キーエンス財団「がんばれ!日本の大学生」 年収上限なし・成績・意欲重視 30万円(一括給付)
各大学の特待生制度 入試成績・評定平均で選考 授業料半額〜全額免除
民間財団の給付型奨学金 学力・意欲・社会貢献意識重視 各団体により異なる
地方自治体独自の支援制度 地域ごとに条件・金額が異なる 数万円〜数十万円

民間財団の奨学金では、「なぜ学びたいのか」「将来どう社会に貢献したいか」を問うレポートや志望理由書が合否の大きな鍵を握ります。ありきたりな表現やインターネットから流用したような内容はマイナス評価につながるため、具体的なエピソードを自分の言葉で書くことが重要です。

📊 給付型奨学金の選考で重視される3つの要素

評価軸 具体的な内容
① 家計状況 年収・課税情報・資産・扶養人数など
② 学力・学習態度 評定平均・課外活動・資格取得など
③ 学ぶ意欲 レポート・志望理由書の内容・面接での姿勢

大学独自の特待生制度は、「私立大学は学費が高い」と思われがちですが、入試成績次第で授業料の半額〜全額が免除されるケースもあり、実質的な負担が国公立大学を下回ることもあります。志望校が決まったら、必ず大学公式サイトの「奨学金」「授業料減免」「特待生制度」のページを事前にチェックしてください。

また、地方自治体が設けている教育費補助制度(就学援助・入学準備金・修学支援金など)は、「奨学金」という名称がついていなくても実質的に教育費を補助する制度が多数あります。お住まいの市区町村の役所(子育て支援課・教育委員会)に問い合わせると、意外な支援が見つかることもあります。


奨学金を借りないために今からできる家計設計の3ポイント

奨学金なしで進学を実現した家庭に共通しているのは、年収の高さよりも家計の設計力と早期スタートです。ここでは、今からでも実践できる家計設計のポイントを3つ整理します。

📋 奨学金なしを実現するための家計設計3ステップ

ステップ 内容 具体的な行動
① 目標金額を決める 進学先別の費用を試算する 国公立・私立、自宅・一人暮らしで総費用を計算
② 積立方法を選ぶ 残り年数・リスク許容度に合わせて選択 定期預金・児童手当・学資保険・NISAを組み合わせ
③ 家計全体を見直す 教育費以外の固定費を削減する 保険・通信費・サブスクを整理

ポイント①:「いつまでにいくら必要か」を書き出す

まず、子どもが18歳になる年まで残り何年あるかを確認し、必要総額を年数で割った「年間積立目標額」を算出します。たとえば私立文系・自宅通学で総費用480万円・残り12年なら、年間40万円(月3.3万円)の積立が目標ラインになります。

ポイント②:教育費専用の口座を作る

日常の生活費と教育費を同じ口座で管理すると「気づいたら使っていた」という事態が起きやすくなります。教育費専用の口座を別に開設し、毎月自動振替で積み立てる仕組みを作ることが継続のコツです。

ポイント③:住宅ローン・車のローンとの優先順位を整理する

奨学金なしを実現している家庭では、住宅購入や車の買い替えを後回しにしたり、住宅ローンの繰り上げ返済を早めることで教育費への余力を生み出しているケースが多く見られます。大きな支出の「タイミングと順序」を意識的にコントロールすることが、教育費確保の余地を生む鍵です。

「家計全体のバランスを意識しながら、教育費・生活費・老後資金など、目的別に分けてお金を管理する習慣を、できるだけ早くから取り入れることが大切です」(マネーキャリア・井村FP)

引用元:https://money-career.com/article/5346

さらに、家計の整理が難しいと感じる場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)への無料相談を活用するのも選択肢のひとつです。第三者の目線で家計を見直すことで、「教育費にいくら回せるか」が見える化され、具体的な行動計画が立てやすくなります。


奨学金を借りた場合に30代以降で生じるリスクと格差の実態

奨学金を借りること自体は決して悪いことではありません。しかし、借りる金額と返済計画を甘く見ると、30代以降の人生設計に大きな影響が出ることも事実です。

📊 奨学金あり・なしで比較した新社会人の家計イメージ(月収21万円の場合)

項目 奨学金返済あり(月2万円) 奨学金返済なし
手取り 168,000円 168,000円
住居費 51,000円 51,000円
食費 36,000円 36,000円
光熱費・交通通信費 27,600円 27,600円
奨学金返済 20,000円 0円
残り(貯蓄・余暇等) 約33,400円 約53,400円

出典:知るぽると(金融広報中央委員会)「家計調査(家計収支編)2021年度」「令和元年賃金構造基本統計調査」をもとに作成

奨学金を返済しながら生活する場合、毎月約2万円が返済に消え、貯蓄できる金額が大幅に減少します。この差が1年・2年・10年と積み重なることで、同じ年収・同じ職場の人でも、30代での資産形成・結婚・住宅購入などのライフイベントで後れを取りやすくなります。

奨学金返済が長引くリスクチェックリスト

  • ☑ 毎月の返済額が生活費を圧迫し、貯蓄ができない
  • ☑ 3ヶ月以上延滞すると個人信用情報に記録され、クレジットカード・住宅ローン審査に影響が出る可能性
  • ☑ 返済が20年続く場合、老後準備の開始が遅れる
  • ☑ 共働き夫婦が両方奨学金を返済している場合、家計への影響が倍増する

奨学金の返済が3ヶ月以上延滞すると、個人信用情報機関への登録に延滞の事実が記載される可能性があります。一度記録されると返済完了後も5年間は登録されたままになり、クレジットカードや住宅ローンの審査に影響する可能性があります。

もし奨学金の返済が苦しくなった場合は、「減額返還制度(月々の返済額を1/2または1/3に減額できる)」や「返還期限猶予制度(返済を最大10年先送りできる)」といった救済措置がJASSOに用意されています。借りる前からこれらの制度の存在を知っておくことも大切です。


総括:奨学金を借りない年収と準備方法のまとめ

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. 大学生の約55%は奨学金を借りずに通っており、半数以上が奨学金なしで大学生活を送っている
  2. 奨学金なしを目指す年収の目安は進学先・通学形態・積立状況によって大きく異なり、一律に「○万円以上」とは言えない
  3. 国公立・自宅通学なら年収600万円台でも奨学金なしを目指せる可能性があるが、私立・一人暮らしでは年収1,000万円前後が目安となる
  4. 奨学金を借りている学生は約45%で、平均借入総額は300万円前後とされており月々1〜2万円の返済が10〜20年続く
  5. 奨学金の借りれる金額は制度によって異なり、第二種貸与型では月最大12万円・4人家族で年収約1,100万円まで利用可能
  6. 奨学金は親の年収に関係なく応募できる民間財団や大学独自の制度も存在し、「年収が高いから関係ない」と決めつけるのは早計
  7. 年収400〜700万円台の中間層は給付型の対象外になりやすく、早期からの計画的な積立が特に重要になる
  8. 定期預金・児童手当・学資保険・NISAを組み合わせることで、年収が中間層でも奨学金なし進学の実現可能性は十分ある
  9. 大学無償化制度(修学支援新制度)は4人家族で年収約380万円以下が目安だが、2024年度から多子世帯(子ども3人以上)では対象が拡大された
  10. 奨学金なしを実現した家庭に共通するのは「教育費の優先順位を高く設定し、早期から専用口座で積み立ててきた」という家計設計力である
  11. 奨学金を借りる場合は、卒業後の返済計画をJASSOのシミュレーターで事前に確認し、月々の返済が生活費を圧迫しない借入額に抑えることが大切
  12. 民間給付型奨学金・大学独自の特待生制度・自治体独自の補助制度を組み合わせることで、給付型奨学金の所得制限に引っかかる家庭でも進学費用の負担を減らせる可能性がある

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト

  • https://money-career.com/article/5346
  • https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13292347833?__ysp=5aWo5a2m6YeRIOWAn%2BOCiuOBquOBhCDlubTlj44%3D
  • https://shogakukinbank.jp/repayment_tips/2849/
  • https://diamond.jp/articles/-/372046
  • https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/shogakukin/
  • https://www.rofuku.net/seido_shogaku/koe/voice.html
  • https://financial-field.com/loan/entry-481632
  • https://blog.ncbank.co.jp/posts/scholarship/
  • https://hojyokin-portal.jp/columns/syogakukin-kyuhugata-nensyu
  • https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/taiyo/taiyo_2shu/kakei/zaigaku/daigaku.html

次の一歩

気になる会社が見つかったら、求人もチェック

年収ずかんで会社の数字を見たあとは、実際の求人や条件を転職サービスで確認すると判断しやすくなります。下記はパートナー (アフィリエイト) リンクです。

※ 当ブロックはアフィリエイトリンクを含みます (rel=sponsored). 紹介のみで運営者がサービス内容に責任は持ちません。