就活・転職・企業研究
ベクトルの決算を解説|業績推移と株主還元まで整理
2026-06-11
ベクトルの2026年2月期は、売上高637.94億円、営業利益91.16億円で過去最高を更新しています。強い数字に見えますが、四半期ごとに見ると利益の出方には波もあり、ベクトルは何をやってる会社なのか、決算発表日はいつか、株主還元はどうなっているのかまで一緒に見ると理解しやすいです。
決算の数字だけを追うと、増収増益なのか、次期予想が強いのか、財務は安定しているのかが少し見えにくいですよね。ここでは公開情報をもとに、ベクトルの会社概要、2026年2月期の実績、2027年2月期の見通し、配当や株価指標を見るときの注意点まで、企業研究向けに整理します。
この記事のポイント
- ベクトルが何をしている会社か分かる
- 2026年2月期決算の主要数字が分かる
- 2027年2月期予想と成長見通しが分かる
- 配当や株価指標を見る注意点が分かる
ベクトルの決算を要点整理

ベクトルの決算を見るときは、まず「何の会社で、どこで利益を出しているのか」を押さえると分かりやすいです。売上高や営業利益だけを眺めるより、事業内容、決算発表日、直近実績、次期見通しをセットで見ると、数字の意味がかなりつかみやすくなります。
ここでは、2026年2月期の通期決算を中心に、ベクトルの業績推移と2027年2月期の会社予想まで整理します。株価や投資判断そのものではなく、企業研究・転職前の会社理解・就活での業界研究に使えるように、公開情報ベースで見ていきます。
ベクトルは何の会社か

ベクトルは、独立系のPR会社として知られる企業です。ざっくり言うと、企業の商品・サービス・ブランドを世の中に伝えるための広報や広告支援を行う会社ですね。日経の企業概要では、企業の広報戦略を代行する独立系PR大手として紹介されています。
事業はPRだけに閉じていません。公開情報では、PR・広告事業、プレスリリース配信事業、ダイレクトマーケティング事業、HR事業、投資事業などが挙げられています。特にデジタル領域、SNS領域のサービス強化に力を入れている点が特徴です。
📌 主な事業の整理
| 事業領域 | 内容のイメージ | 決算を見るポイント |
|---|---|---|
| PR・広告事業 | 企業の広報、広告、認知拡大支援 | 主力事業として成長を支えるか |
| プレスリリース配信事業 | 企業ニュースの配信サービス | 利益率や安定性を見たい領域 |
| ダイレクトマーケティング事業 | 商品販売や販促支援 | 売上成長への貢献度 |
| HR事業 | 採用支援、動画活用など | 成長余地と収益性 |
| 投資事業 | ベンチャー支援や投資関連 | 業績のブレ要因になりやすい |
企業研究として見るなら、ベクトルは単なる広告会社というより、PRを軸に複数の周辺事業を広げている会社と捉えると自然です。決算でも、どの事業が伸びているか、どの事業が利益を押し上げているかを確認すると、会社の強みが見えやすくなります。
決算発表日はいつか

ベクトルの2026年2月期通期決算は、2026年4月14日に発表されています。みんかぶの情報では、4月14日の大引け後、15時30分に決算発表があったとされています。
過去の通期決算発表日を見ると、4月中旬に発表される流れが続いています。ただし、決算発表日は会社都合や開示スケジュールで変わることがあるため、次回以降の日程はベクトル公式IRサイトや東京証券取引所の適時開示で確認するのが確実です。
📅 通期決算の発表日
| 決算期 | 発表日 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 2023年2月期 | 2023年4月14日 | 通期決算 |
| 2024年2月期 | 2024年4月12日 | 通期決算 |
| 2025年2月期 | 2025年4月14日 | 通期決算 |
| 2026年2月期 | 2026年4月14日 | 通期決算 |
あなたが最新のベクトル決算を追うなら、まず公式IRの「IRニュース」「IRライブラリー」「決算短信」「決算説明資料」を見るのが基本です。株探やYahoo!ファイナンスなども便利ですが、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
決算発表日は株価にも影響しやすいタイミングですが、この記事では売買判断ではなく、会社の業績理解を目的に整理しています。投資に関する最終的な判断は専門家にご相談ください。
売上高と営業利益の推移

ベクトルの売上高は、直近5期で見ると増加傾向です。2022年2月期の売上高481.22億円から、2026年2月期には637.94億円まで伸びています。特に2026年2月期は、売上高・営業利益ともに過去最高の水準となっています。
営業利益も、2022年2月期の51.28億円から2026年2月期の91.16億円まで増えています。売上が伸びるだけでなく、利益も一緒に伸びている点は、決算を見るうえで重要です。
📊 売上高と営業利益の推移
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2022年2月期 | 481.22億円 | 51.28億円 | 10.66% |
| 2023年2月期 | 552.25億円 | 62.76億円 | 11.36% |
| 2024年2月期 | 592.12億円 | 69.39億円 | 11.72% |
| 2025年2月期 | 592.54億円 | 80.29億円 | 13.55% |
| 2026年2月期 | 637.94億円 | 91.16億円 | 14.29% |
ここで見たいのは、売上高の伸びよりも営業利益率が改善していることです。営業利益率は、売上のうち本業の利益としてどれだけ残せているかを見る指標です。2022年2月期から2026年2月期にかけて、10%台前半から14%台まで上がっています。
もちろん、過去の数字がそのまま将来も続くとは限りません。とはいえ、企業研究の入口としては、ベクトルは売上規模を拡大しながら、利益率も改善してきた会社として見ると分かりやすいかなと思います。
2026年2月期の実績

2026年2月期のベクトルは、売上高637.94億円、営業利益91.16億円、経常利益91.44億円、親会社株主に帰属する当期純利益51.09億円でした。前期比では、売上高が7.7%増、営業利益が13.5%増、経常利益が19.5%増、純利益が21.8%増です。
数字だけを見ると、かなりきれいな増収増益です。特に、営業利益と経常利益の伸びが売上高の伸びを上回っているため、単に売上を増やしただけではなく、利益面でも改善が進んだ決算と見られます。
✅ 2026年2月期の主要実績
| 項目 | 実績 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 637.94億円 | +7.7% |
| 営業利益 | 91.16億円 | +13.5% |
| 経常利益 | 91.44億円 | +19.5% |
| 当期純利益 | 51.09億円 | +21.8% |
| 1株利益 | 108.93円 | +21.8% |
| 1株配当 | 33円 | +1円 |
事業面では、主力のPR・広告事業とプレスリリース配信事業が好調だったと整理できます。一方で、Yahoo!ファイナンスの要約ではHR事業は減益とされており、全事業が一律に伸びたというより、強い領域が全体を引っ張った決算と見るのが近いです。
ただし、四半期で見ると少し印象が変わります。2025年12月から2026年2月の第4四半期は、売上高171.05億円に対して営業利益19.18億円で、前年同期比では営業利益が大きく減っています。通期では好決算でも、四半期ごとの利益の出方には波がある点は押さえておきたいところです。
2027年2月期の見通し

2027年2月期について、ベクトルは売上高680億円、営業利益100億円、経常利益98億円、親会社株主に帰属する当期純利益55億円を見込んでいます。会社予想ベースでは、次期も増収増益の計画です。
特に営業利益100億円という見通しは、区切りのよい数字です。2026年2月期の営業利益91.16億円から、さらに9.7%増やす計画になっています。売上だけでなく利益も伸ばす前提なので、主力事業の成長と収益性の維持がポイントになります。
📈 2027年2月期の会社予想
| 項目 | 2027年2月期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 680.00億円 | +6.6% |
| 営業利益 | 100.00億円 | +9.7% |
| 経常利益 | 98.00億円 | +7.2% |
| 当期純利益 | 55.00億円 | +7.7% |
| 1株利益 | 117.3円 | +7.6% |
| 1株配当 | 36円 | +3円 |
会社側の見通しでは、PR・広告事業やダイレクトマーケティング事業の成長が期待されています。ベクトルはPRを中心にしながら、デジタルやSNS領域にも力を入れているため、企業の広告・広報予算の流れをどれだけ取り込めるかが大事になりそうです。
とはいえ、業績予想はあくまで会社が現時点で示している見込みです。景気、広告市況、事業投資、競争環境などで変わる可能性があります。企業研究では、予想数字をそのまま信じ切るのではなく、次の四半期決算で進捗率を確認していくのが現実的です。
ベクトルの決算から見る注目点

ベクトルの決算は、売上高や営業利益だけを見るよりも、どの事業が伸びているか、稼いだ現金がどう動いたか、財務の安定性はどう変わったかまで確認すると理解しやすいです。特に企業研究や転職・就活の目線では、単年の数字よりも「伸び方」と「安定感」が大事になります。
ここでは、セグメント、キャッシュフロー、自己資本比率、配当、株価指標の見方を整理します。株式の売買をすすめる内容ではなく、公開情報をもとにベクトルという会社を数字で見るための整理です。
セグメント別の成長要因

ベクトルの2026年2月期決算では、主力のPR・広告事業とプレスリリース配信事業が好調だったことが、全体の増収増益につながったと整理できます。売上高は637.94億円、営業利益は91.16億円まで伸びており、主力事業の強さが数字に出ています。
ベクトルは「PR会社」として見られがちですが、実際にはPRだけでなく、広告、プレスリリース配信、ダイレクトマーケティング、HR、投資など複数の事業を持っています。会社を見るときは、単に「広告系」とまとめるより、どの事業が安定収益で、どの事業が成長期待なのかを分けると分かりやすいです。
📌 セグメント別に見るポイント
| 事業領域 | 決算上の見方 | 注目したい点 |
|---|---|---|
| PR・広告事業 | 主力事業 | 全体の売上・利益を支える中心 |
| プレスリリース配信事業 | 好調領域 | 収益性と継続利用の強さ |
| ダイレクトマーケティング事業 | 成長期待領域 | 2027年2月期の伸びに注目 |
| HR事業 | 課題もある領域 | 2026年2月期は減益と整理 |
| 投資事業 | 変動しやすい領域 | 利益のブレ要因になりやすい |
企業研究の視点では、ベクトルはPRを起点に、企業の情報発信や販売促進まで支援範囲を広げている会社と見るのが自然です。SNSやデジタル領域の強化も進めているため、企業の広報・広告ニーズがどう変わるかが今後の成長に関わってきます。
一方で、複数事業を持つ会社は、伸びている領域と苦戦している領域が混ざりやすいです。決算を見るときは「会社全体が増収増益だった」で終わらせず、どの事業が伸びたのか、どの事業が足を引っ張ったのかまで見ると、かなり実態に近づけます。
キャッシュフローの変化

キャッシュフローは、会社に実際にどれだけお金が入ってきて、どこに使われたかを見る数字です。利益は会計上の数字ですが、キャッシュフローはお金の流れなので、会社の体力を見るうえでかなり重要です。
ベクトルの2026年2月期は、営業活動によるキャッシュフローが103.49億円の収入となりました。前期の56.75億円から大きく増えており、本業で現金を稼ぐ力が強まった決算と見ることができます。
💰 キャッシュフローの推移
| 決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | フリーCF | 現金等残高 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024年2月期 | 44.51億円 | -11.46億円 | -8.82億円 | 33.05億円 | 158.20億円 |
| 2025年2月期 | 56.75億円 | -14.78億円 | -29.01億円 | 41.97億円 | 171.25億円 |
| 2026年2月期 | 103.49億円 | -31.49億円 | -20.92億円 | 72.00億円 | 222.73億円 |
投資CFは31.49億円の支出、財務CFは20.92億円の支出でした。投資CFのマイナスは、事業投資や資産取得などでお金を使ったことを示します。財務CFのマイナスは、借入返済や配当など、資金調達まわりでお金が出た可能性を示す項目です。
注目したいのは、フリーCFが72.00億円まで増えていることです。フリーCFは、営業CFから投資CFを差し引いた後に残るお金のイメージで、自由度の高い資金として見られます。もちろん単年だけで判断はできませんが、2026年2月期は現金面でもかなり強い内容だったと整理できます。
自己資本比率の改善

自己資本比率は、会社の総資産のうち、返済義務のない自己資本がどれくらいあるかを見る指標です。高ければ必ず良いという単純なものではありませんが、一般的には財務の安定性を見る目安になります。
ベクトルの自己資本比率は、2024年2月期の37.1%から、2025年2月期に39.5%、2026年2月期に44.7%へ改善しています。利益の積み上がりや純資産の増加によって、財務基盤が強くなってきたと見られます。
🏦 財務指標の推移
| 決算期 | 総資産 | 純資産 | 自己資本比率 | 1株純資産 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年2月期 | 436.21億円 | 199.75億円 | 37.1% | 344.64円 |
| 2025年2月期 | 428.81億円 | 213.37億円 | 39.5% | 361.16円 |
| 2026年2月期 | 472.93億円 | 271.41億円 | 44.7% | 450.66円 |
2026年2月期は、総資産が472.93億円、純資産が271.41億円となっています。純資産が大きく増えているため、会社の財務面には改善感があります。1株純資産も450円台まで上がっており、株主資本の厚みも増しています。
もうひとつ見たいのが、有利子負債倍率です。株探のデータでは、2026年2月期の有利子負債倍率は0.38倍で、2025年2月期の0.67倍から下がっています。借入への依存度が下がっているように見えるため、財務の安全性という点ではプラス材料として整理できます。
ただし、自己資本比率や有利子負債倍率は業種や成長ステージによって見方が変わります。数値データはあくまで一般的な目安なので、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
配当と株主還元の方針

ベクトルは、2026年2月期の1株配当を33円としています。2025年2月期の32円から1円増配です。2027年2月期は36円を予定しており、会社予想ベースではさらに3円の増配見通しとなっています。
配当を見るときは、配当額だけでなく、配当性向も確認したいです。配当性向は、利益のうちどれくらいを配当に回しているかを示す指標です。ベクトルは連結配当性向30%以上を基準とする方針を維持しているとされています。
🎁 配当と株主還元の整理
| 決算期 | 1株配当 | 補足 |
|---|---|---|
| 2024年2月期 | 29円 | 前年から増配 |
| 2025年2月期 | 32円 | 増配継続 |
| 2026年2月期 | 33円 | 1円増配 |
| 2027年2月期予想 | 36円 | 3円増配予定 |
株主還元の面では、配当が少しずつ増えている点は見やすいポイントです。業績が伸び、利益が増え、その一部を配当に回す流れが確認できます。2026年2月期の配当性向は30.3%、2027年2月期予想では30.7%とされており、方針との整合性もあります。
ただし、配当は将来も必ず増えるものではありません。業績、投資計画、資金繰り、経営方針によって変わります。配当目的で見る場合も、利回りだけで判断せず、業績の安定性やキャッシュフローも合わせて確認したいところです。
企業研究や就活目線では、株主還元は「利益をどのように配分している会社か」を見る材料になります。成長投資を優先する会社なのか、株主還元も重視する会社なのかを知ると、経営スタンスが少し見えてきます。
株価指標を見る注意点

ベクトルの株価指標を見るときは、PER、PBR、配当利回り、時価総額などがよく使われます。提供情報の時点では、株価は1,321円、PERは11.3倍、PBRは2.93倍、配当利回りは2.73%、時価総額は620億円と確認できます。
ただし、株価は毎日変動します。ここでの数値はあくまで調査時点の目安であり、現在の株価や指標とは異なる可能性があります。最新の株価指標は、証券会社や公式IR、金融情報サイトで確認してください。
📉 株価指標の見方
| 指標 | 調査時点の数値 | 見方のポイント |
|---|---|---|
| 株価 | 1,321円 | 日々変動するため最新確認が必要 |
| PER | 11.3倍 | 利益に対して株価が何倍か |
| PBR | 2.93倍 | 純資産に対して株価が何倍か |
| 配当利回り | 2.73% | 株価に対する年間配当の割合 |
| 時価総額 | 620億円 | 株式市場で見た会社全体の評価額 |
PERは「利益に対して株価が高いか低いか」を見る目安です。PBRは「純資産に対して株価がどれくらい評価されているか」を見る目安です。ただし、成長企業や高収益企業はPBRが高く出やすいので、単純に高い・安いだけで判断するのは危ないです。
理論株価を気にする人もいると思いますが、理論株価は計算方法や前提条件によって大きく変わります。将来利益、成長率、割引率、自己資本など、どの数字を使うかで結果が変わるため、ひとつの金額を正解として扱うのはおすすめしません。
株価指標は便利ですが、投資判断そのものではありません。企業の事業内容、業績推移、財務、キャッシュフロー、将来見通しを合わせて見る必要があります。最終的な判断は専門家にご相談ください。
ベクトルの決算まとめ

ベクトルの決算は、2026年2月期に売上高・営業利益・経常利益・純利益が伸び、過去最高水準の業績となりました。主力のPR・広告事業やプレスリリース配信事業が全体を支え、営業利益率も改善しています。
一方で、四半期ごとの利益には波があります。通期では好調でも、第4四半期の営業利益は前年同期比で大きく減っているため、次期以降は四半期ごとの進捗も見ておきたいところです。
📝 ベクトル決算の要点
- ベクトルはPR・広告を中心に複数事業を展開する会社です
- 2026年2月期は売上高637.94億円、営業利益91.16億円でした
- 営業CFは103.49億円となり、本業で現金を稼ぐ力が強まりました
- 自己資本比率は44.7%まで改善し、財務基盤に厚みが出ています
- 2027年2月期は売上高680億円、営業利益100億円を見込んでいます
- 配当は2026年2月期33円、2027年2月期は36円予定です
- 株価指標は便利ですが、売買判断ではなく企業理解の材料として見るのが現実的です
企業研究の視点では、ベクトルは成長性と収益性の改善が見える一方で、事業別のばらつきや四半期ごとの利益変動も確認したい会社です。数字の見た目だけで判断せず、次の決算で主力事業の成長、キャッシュフロー、配当方針がどう続くかをチェックすると、より立体的に理解できます。
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
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