マルサンアイの年収・働き方の実態|給料と職場環境を読み解く
豆乳と味噌を主軸にした老舗食品メーカー、マルサンアイ。給料は派手ではないけれど安定していて、勤続年数の長さが目を引きます。ここではマルサンアイ 年収の水準や働き方のデータを、就活生・転職検討者の両視点で読み解いていきます。
マルサンアイはどんな会社?豆乳と味噌の老舗メーカー
マルサンアイ株式会社は、愛知県岡崎市に本社を置く、豆乳と味噌を主力にする食品メーカーです。「無調整豆乳」「ひとつぶの大豆」「豆乳グルト」「アーモンド飲料」など、スーパーの棚で一度は目にしたことがある商品が並びます。
味噌では「みそ汁の素」や生みそ、子会社の玉井味噌(信州味噌の老舗)を抱えていて、創業以来の「発酵」と「大豆」が会社の背骨。健康志向のブームに合わせて、豆乳が会社を引っ張る形になっています。
ちなみに、本社所在地である岡崎は徳川家康ゆかりの城下町。地方の食品メーカーが全国スーパーの棚を勝ち取って、世界(カナダ・タイ・中国)にも進出している、地道だけれどしぶといタイプの会社です。
マルサンアイの規模感|売上329億円・従業員439人の実感
マルサンアイの売上は約329億円、従業員は約439人。食品メーカーとしてはミドルサイズで、たとえば人口でいうと小さな町の役場くらいの人員で、年に329億円の商品を作って売っているイメージです。
売上329億円というのは、日本の上場企業全体で見れば中堅レベル。たとえば伊藤園のような大手飲料メーカーが売上数千億円であることを思うと、規模ではかなり差があります。ただし、豆乳というカテゴリーに絞れば国内トップクラスのシェアを持つ存在です。
ちょっとした補足: 439人という規模は、東京都心の大型ビル1フロア分くらいの人員。社長から現場の工場長まで、顔が見える距離感で動ける組織のイメージです。
マルサンアイの年収はいくら?平均約664万円の実感
マルサンアイの平均年収は約664万円。日本の上場企業平均(600万円台)とほぼ同水準で、食料品業界のなかでは中堅クラスにあたります。
家計でいうと、年収664万円は月の手取りが40万円台前半。住宅ローンを組んで子ども2人を育てるのに十分な水準で、地方都市なら戸建てに手が届くラインです。決して派手ではないけれど、生活設計のしやすい数字といえます。
年代別・職種別の年収は会社が公表している情報では確認できません。子会社のマルサンアイ鳥取の年収も、単独では公表されていません。グループ全体としての平均は岡崎本社の数字が中心になっていると考えられます。
マルサンアイの働き方は本当にホワイト?勤続17.4年・育休62.5%の意味
マルサンアイの平均勤続年数は17.4年。これはかなり長い部類です。新卒で22歳に入社したとすると、平均40歳手前まで在籍しているということ。多くの社員が腰を据えて働いている職場であることがわかります。
男性育休取得率は62.5%。男性の3人に2人が育休を取っているということで、食品業界の平均と比べても高い水準です。子育てしながら働き続けたい人にとっては、現場の空気が「育休を取りやすい」方向に育っている証拠といえます。
女性管理職比率は12.4%。役員11名はすべて男性で、ここはまだ伸びしろがある領域です。ただし管理職レベルでは食料品業界のなかでは平均的な数字。残業・有給取得率の具体的な数値は会社が公表している情報では確認できません。
マルサンアイの評判や口コミは?やばい話はある?
ネット上では「マルサンアイ やばい」「マルサンアイ 口コミ」といった検索もされていますが、会社が公表している情報を見るかぎり、不祥事や大規模なリストラといった「やばい」事案は確認できません。
商品面では「無調整豆乳」「豆乳グルト」「アーモンドミルク」「匠味噌」などへの口コミが多く、商品自体のファンが厚いタイプの会社です。社員数439人に対して勤続17.4年という数字も、極端な人の出入りがない職場であることを物語っています。
ご注意ください: ここで言えるのは「会社が公表している数字から読み取れる範囲」だけです。実際の現場の空気感や上司との相性は、口コミサイトやOB訪問などで複数の声を聞き比べてください。
マルサンアイの将来性|豆乳・みそ・海外展開で見える今後
マルサンアイの将来は、豆乳の伸びと、味噌の縮小と、海外展開のバランスで決まります。会社が公表している情報をもとに、業績の流れと、リスク、向く人・向かない人まで整理していきます。
マルサンアイの業績は伸びてる?豆乳が引っ張り味噌が縮む
直近の売上は約329億円で前年から0.9%減。本業のもうけ(営業利益)は約8.6億円で前年比25.3%減。純利益は約7.1億円で前年比14.0%減。数字だけを見ると、利益が大きく落ち込んでいるように見えます。
中身を分解すると、豆乳飲料事業は前年比4.5%増で281億円に伸長。一方で味噌事業は45.1%減の20億円まで縮小しました。これは2025年3月に味噌事業を子会社へ集約し、品目数を減らして利益重視に切り替えた影響です。
つまり、「全体としては縮んだ」のではなく「豆乳が伸び、味噌をあえて絞った」結果。原材料の高騰や物流コスト上昇が利益を圧迫した一年でした。
マルサンアイの将来性|豆乳・アーモンドミルク・海外3拠点が鍵
マルサンアイがこれから力を入れる方向は、大きく3つです。
- ひとつ目は豆乳の深掘り。機能性をうたった豆乳が好調で、ソイラテ需要など外食での利用も増えています。
- ふたつ目はアーモンド飲料や豆乳グルトなど、隣接カテゴリーへの拡大。「豆乳グルト」シリーズは前年比6.3%増と好調です。
- みっつ目は海外展開。中国の丸三愛食品商貿(上海)、タイのマルサンアイ(タイランド)、そして2024年に設立したカナダのAlinova Canada Inc.という3拠点を持ち、世界の植物性ミルク需要に乗ろうとしています。
カナダ拠点はまだ製造・販売開始前ですが、北米の豆乳・植物性ミルク市場は日本よりはるかに大きい市場。ひとつ抑えれば会社の景色が変わる可能性があります。
マルサンアイに入る前に知っておきたい3つの注意点
会社が公表している情報のなかで、リスクとして挙げられている内容を3つに整理します。
ひとつ目は原材料の価格高騰。主原料の非遺伝子組み換え大豆や、容器・包装資材、燃料費が上昇すると、商品の販売価格に転嫁できずに利益が削られる構造です。直近の利益25%減もここが大きく効いています。
ふたつ目は借金への依存度の高さ。会社の説明では、自己資本に対する借金の比率は2025年9月期で1.07倍。設備投資を借入で賄っており、今後の金利上昇が利益を圧迫するリスクがあります。財務体力(借金の少なさ)は26.0%と、上場企業全体で見ても余裕がある水準ではありません。
みっつ目は物流の「2024年問題」。配送ドライバー不足によって、長距離配送ルートの廃止や運賃の上昇が起きると、地方拠点(岡崎・鳥取)から全国スーパーへの配送コストに直撃します。
マルサンアイに向く人・向かない人
向くタイプは、地に足のついた仕事をしたい人。豆乳・味噌という日本人の食卓を支える商品を、長く改良し続けたい人にはぴったりです。勤続17.4年という数字は「腰を据えて仕事を覚える」「ひとつの商品を10年単位で育てる」スタイルの会社であることを示しています。
転職で入るなら、食品メーカーの開発・生産・営業経験者や、海外事業(中国・東南アジア・北米)の知見を持つ人が活きそうです。中途採用の倍率や具体的な人数は会社が公表している情報では確認できません。
逆に向きづらいのは、短期で年収を一気に上げたい人や、外資のスピード感に慣れている人。日本の食品メーカーは商品サイクルが長く、年功的な賃金カーブが残りやすい業界なので、20代後半で年収1,000万円というイメージを持っている人には合わないでしょう。
総括:マルサンアイの年収・働き方・将来性まとめ
マルサンアイ 年収は平均約664万円で、上場企業平均とほぼ同水準。派手ではないものの、勤続17.4年・男性育休62.5%という数字が物語るように、長く腰を据えて働ける環境が魅力です。
会社としては、豆乳の伸びを軸に、アーモンド飲料・豆乳グルトという周辺商品を伸ばし、カナダ・タイ・中国の3拠点で海外を狙うフェーズに入っています。一方で、原材料高騰・借入依存・物流コストといった食品メーカー共通の課題は抱えており、利益面では足元が揺れている状態です。
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