オービーシステムの年収・働き方の全体像
ここではオービーシステムの平均年収約573万円や、勤続年数、男性育休取得率といった「働く場所としての顔」を順番に見ていきます。同業他社と比べてどの位置にいるのか、生活感覚に直して読めるように整理しました。
オービーシステムはどんな会社?情報・通信業界の中堅システム会社
オービーシステムは、企業や役所が使うシステムを設計・開発・運用する会社です。1970年に設立され、50年以上にわたって銀行・保険・自動車の組み込みソフト・行政のシステムまで、幅広く手がけてきました。
特徴的なのは取引先との結びつきの深さです。日立製作所とは40年以上、三菱電機ソフトウエアとも30年以上の付き合いがあり、長年のパートナーとして仕事を受け続けています。
事業の柱は4つに分かれています。「金融」「産業・流通」「社会公共」「ITイノベーション」。銀行の預金や為替を動かすシステム、家電製品の中で動く小さなプログラム、道路やダムを監視するシステム、自治体や学校のシステム…と、生活の裏側を支える分野が多めです。
例えるなら、街角ではあまり名前を見かけないけれど、街の信号やATM、検査機器の奥で静かに動いている裏方の会社、というイメージです。
オービーシステムの規模感|売上約77億円・従業員約513人の実感
オービーシステムのグループ全体での売上は約77億円、従業員は約513人です(2025年3月期、グループ全体で)。
77億円という数字は、上場企業のなかでは中規模クラス。家計でいうと、一日あたり約2,100万円のお金が会社を通過しているイメージです。学校でたとえると、生徒数500人ちょっとの中学校1校分の人数で、この売上を動かしている計算になります。
513人という人数は、社員一人ひとりの顔がだいたい把握できる規模です。何千人もいる大企業のように歯車として埋もれるのではなく、それぞれの仕事の手応えが見えやすい大きさといえます。
事業の柱ごとの売上は、金融が約30.5億円、産業流通が約23億円、社会公共が約17.2億円、ITイノベーションが約6億円。金融と産業流通の2本柱で全体の約7割を稼ぐ構図です。
ちょっとした補足: オービーシステムは2024年に㈱ヒューマン&テクノロジー、2025年に㈱グリーンキャットを子会社に加えています。今後さらに会社の規模は広がっていく見込みです。
オービーシステムの年収はいくら?平均約573万円・30歳・新卒の実態
オービーシステムの平均年収は約573万円です(平均年齢39.4歳)。日本の上場企業の平均(600万円台)とほぼ同じ水準で、突出して高いわけではないものの、世間一般よりは一歩上の位置にあります。
573万円を月の手取りに直すと、おおよそ月37万〜38万円台。家計でいうと、家族で都市部に住みながら、子育てと貯蓄を両方こなしていける現実的なライン、という感覚です。
30歳・新卒の初任給・課長クラス・職種別の細かい年収などは、会社が公表している情報のなかには記載がなく、公表されていません。残業代込みなのかどうかも明示されていないため、転職サイトの口コミなどで補足的に確認するのがおすすめです。
ボーナスの月数や金額についても会社からの公表は確認できませんでした。情報・通信業界の平均的な水準(年間4〜5ヶ月)に近いと推測されますが、断定はできません。
業界の本業のもうけ率の平均が約6%なのに対し、オービーシステムは約7.3%。利益率はやや業界平均より上にいるため、年収を急に大きく下げるような体力不足ではない、と読み取れます。
オービーシステムの働き方|勤続14.1年・男性育休60%・残業や福利厚生は?
働き方の数字を見ていきます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均勤続年数 | 14.1年 |
| 平均年齢 | 39.4歳 |
| 男性育休取得率 | 60.0% |
| 女性管理職比率 | 公表されていない |
平均勤続年数14.1年は、上場企業のなかでも長い部類に入ります。新卒で入った人が、結婚・子育てを経て40歳手前まで普通に働き続けている、というイメージです。腰を据えて長く働ける文化が根づいていると読み取れます。
男性育休取得率60%は、世の中の平均(約3割)の倍にあたる水準。「男性が育休を取りたいと言える空気があるか」を測る指標としては、かなり前向きな数字です。
一方、女性管理職比率は会社が公表している情報には載っていませんでした。役員10名のうち女性は1名(社外取締役)で、女性が現場の管理職としてどれだけ活躍しているかは外からは見えにくい状況です。
残業時間や有給取得率、福利厚生の詳細、退職金制度の金額も公表されていません。気になる方は転職エージェントや就活サイトの口コミで補完するとよいでしょう。
オービーシステムの働き方は「ホワイト」?それとも厳しい?
データから読める範囲では、オービーシステムは比較的「腰を据えて働ける会社」に近い顔つきをしています。勤続14.1年・男性育休60%という数字は、辞めにくく、休みにくくない環境を示唆しています。
ただし、システム開発の現場は納期と品質に追われる業界です。会社自身も「開発の難易度が増し、テスト以降の負担が増加するケースが多い」と公表しています。プロジェクトの山場ではそれなりに踏ん張る場面はある、と覚悟しておくのが現実的でしょう。
ご注意ください: ここまでの数字はあくまで全体平均です。配属される事業の柱(金融か、社会公共か、ITイノベーションかなど)によって、忙しさは変わる可能性があります。
オービーシステムの将来性と入社の判断材料
ここからはオービーシステムの年収・働き方を支える「会社の将来性」を見ていきます。業績の伸び、これから力を入れる方向、そして入社前に知っておきたい注意点を整理します。
オービーシステムの業績は伸びてる?落ちてる?
2025年3月期の業績は、グループ全体で売上約77億円、本業のもうけ約5.6億円、最終的なもうけ約4.9億円でした。
実はオービーシステムがグループ全体の数字を公表したのは2025年3月期が初めてで、前の年との比較は行われていません。そのため「伸びている」「落ちている」を一目で判断するのは難しい状態です。
ただし、親会社単体で見ると、近年の情報サービス業界全体は追い風です。デジタル化やクラウドへの投資が続き、人手不足のなかで「IT会社の仕事は足りないどころか取り合い」になっています。
利益の質も悪くありません。本業のもうけ率は約7.3%。業界平均(約6%)より一歩上で、しっかり利益を出せる体質といえます。
会社の財務的な体力は79.0%。これは「会社のお金のうち、借金ではなく自前で持っている割合」を示す数字で、上場企業のなかでもかなり健全な部類です。家計でいうと、住宅ローンをほとんど組まずに資産を積み上げているような状態に近いです。
オービーシステムの将来性と方向性|AI・クラウド・売上100億円へ
オービーシステムが力を入れている方向は、わかりやすい言葉でいうと3つに整理できます。
ひとつ目は、「人」の強化。新卒採用と経験者採用の両方を増やし、生成AIやクラウドの教育に投資する、という方針を打ち出しています。社員のリスキリング(学び直し)支援も強化中です。
ふたつ目は、新しい技術への移行。生成AI、クラウド、ロボティクスといった分野に経営資源を寄せ、古いシステムを新しい仕組みに移し替える仕事(マイグレーション)を伸ばす計画です。海外の技術会社との提携も進めています。
みっつ目は、会社の買収・統合による規模拡大。2024年に㈱ヒューマン&テクノロジー、2025年に㈱グリーンキャットを子会社化しました。2027年3月期にはグループ全体での売上100億円を目標にしています。
77億円から100億円へ。3割増の規模を3年で目指している計算で、なかなか野心的な目標です。買収を絡めての達成プランなので、現実味はある一方、子会社をうまく束ねられるかが今後の腕の見せどころになります。
オービーシステムの入社前に知っておきたい3つの注意点
会社自身が公表している懸念のなかから、入社前に知っておきたい点を3つに絞って整理しました。
ひとつ目は、特定の取引先への依存度の高さです。日立製作所グループからの売上が68.3%、三菱電機ソフトウエアが9.1%。あわせて約8割が、たった2グループで占められています。安定性の源泉でもありますが、もし大口顧客の方針が変わると、業績に大きな揺れが出るリスクがあります。
ふたつ目は、技術の移り変わりの速さ。生成AIの登場で、ソフト開発の手順そのものが変わりつつあります。教育投資をしているとはいえ、新しい技術にどこまで追いつけるかは、これから問われる課題です。
みっつ目は、プロジェクトのトラブルリスク。システム開発は規模が大きくなるほど、納期遅れや品質トラブルが起きたときの損失も大きくなります。会社自身も「対応の遅れによる賠償金の支払いが業績に影響を及ぼす可能性がある」と公表しています。
オービーシステムに向く人・向かない人
向く人と向かない人を、新卒と転職の両方の目線で整理します。
向きそうな人:
- 派手さよりも、腰を据えて長く働ける環境を重視する人
- 銀行・行政・社会インフラなど、生活を裏側で支える仕事に魅力を感じる人
- 大手の系列のなかで、安定した取引先と仕事をしたい人
- AIやクラウドを学び続ける意欲がある人
向かないかもしれない人:
- 自社サービスを世の中に直接届ける派手さを求める人
- 取引先の指示よりも、自分主導でゼロから企画したい人
- 短期間で大きく年収を伸ばしたい人(年功序列の傾向がうかがえるため)
- システム会社のなかでも、最先端のWeb系・スタートアップ的な空気を望む人
両極端にきっぱり分かれるわけではありません。安定軸を重視するか、刺激軸を重視するかのバランスで考えるのがちょうどよいでしょう。
総括:オービーシステムの年収・働き方・将来性まとめ
オービーシステムの年収・働き方・将来性を整理すると、「派手さはないが、地に足のついた中堅システム会社」という姿が見えてきます。
- 平均年収約573万円で、上場企業平均と同じ水準
- 平均勤続14.1年・男性育休60%で、腰を据えやすい環境
- 売上約77億円・本業のもうけ率約7.3%で、利益体質は業界平均より一歩上
- 会社の財務的な体力79.0%で、健全な経営基盤
- 取引先の約8割が日立・三菱電機ソフトウエアで、安定と依存が同居
新卒で入る人にとっては、長く働きながら金融・公共・組み込みなどの幅広い分野を経験できる場所。転職で入る人にとっては、急成長より安定と経験を取りに行く選択肢、といえそうです。「オービーシステム 年収」だけでなく、勤続年数や育休取得率も一緒に見比べると、自分にとっての向き不向きが見えやすくなります。気になった方は、転職エージェントや新卒向け就活サイトで、最新の募集状況を確認してみてください。



