ユシロの年収・働き方の全体像
この章では、ユシロという会社の輪郭と、そこで働く人たちの暮らし向きを見ていきます。年収・勤続年数・育休・男女比など、入社後の生活をイメージするための数字を一通り押さえます。
ユシロはどんな会社?金属加工油剤で国内トップシェア
ユシロは、正式名称を株式会社ユシロ(旧・ユシロ化学工業)といい、金属加工油剤で国内トップシェアを持つ会社です。2025年4月に「ユシロ化学工業」から「ユシロ」へ社名を変更しました。
金属加工油剤と言われても、なじみがない方が多いかもしれません。簡単に言うと、自動車の部品をけずったり削ったりする工場で、機械と金属の間にながす「冷やし役」「すべり役」の液体です。
主要顧客は自動車メーカーと自動車部品メーカー。トヨタや日産がエンジンやトランスミッションを作る現場で、ユシロの液体がしずかに流れていると思ってください。日本車が走っているうしろには、必ずユシロのような縁の下の存在がいるイメージです。
最近は航空機・医療機器分野や、ヒカリアクション・自己修復性素材といった新しい領域にも手を広げています。
ユシロの規模感|売上約555億円・従業員約969人の実感
ユシロの売上は約555億円、従業員数は約969人です。「日本+海外あわせて約970人」という規模感は、地方の中堅メーカーの一工場分くらい、と考えるとしっくりきます。
ひとつのオフィスに全員が入っているわけではなく、日本・南北アメリカ・中国・東南アジア/インドの4地域に拠点を持つグローバル企業です。海外売上比率は65%にのぼり、稼ぎの3分の2は海外から、というのが実態です。
売上555億円というのは、地方都市の年間税収と同じくらいの規模感。けっして超巨大企業ではありませんが、特定分野で世界に拠点を持ち、安定して稼げている会社、というイメージで間違いありません。
ユシロの年収はいくら?平均約689万円の中身
ユシロの平均年収は約689万円です。日本の上場企業の平均(600万円台前半)を少し上回り、製造業全体のなかでは「平均よりやや上」というポジションです。
家計の感覚に置きかえると、年収689万円は月の手取りでおよそ40万円台前半。一人暮らしであれば十分すぎる水準、家族4人で都市部の住宅ローンを組むことを考えても、無理のないラインです。
ただし、平均年収は社員全体の真ん中あたりの数字。平均年齢が47.0歳とやや高めなので、若手のうちはここから何割か低い水準と考えておくと現実的です。
職種別・年代別の細かい年収は公表されていません。30歳時点・課長クラス・新卒時点の具体的な金額は、会社の公表資料からは分からないとお考えください。
ユシロの働き方|勤続17.9年・男性育休77.8%の手厚さ
ユシロの平均勤続年数は17.93年。日本全体の上場企業の平均(13年前後)よりかなり長く、社員が腰を据えて働いていることが分かります。
平均年齢47.0歳と合わせて見ると、新卒や若手で入った人がそのまま残っているケースが多い、いわゆる「定着型」の会社です。出入りの激しい業界とは対照的に、人がぐるぐる入れ替わらない安心感があります。
注目したいのは男性育休取得率77.8%。これは上場企業全体ではかなり高い水準で、男性社員のおよそ4人に3人が育休を取っているということ。「制度はあるけれど取りづらい」という会社が多いなか、実際に運用されている数字です。
一方で、女性管理職比率は5.0%にとどまります。役員レベルでは女性2名(役員9名中)で22.2%と比較的高いものの、課長以上の現場では女性の存在感はまだ控えめ、というのが現状です。
ユシロの働き方は「ホワイト」?それとも厳しい?
「ユシロはホワイトなのか」という疑問に、公表データだけから答えるとすれば、答えは「定着型のおだやかな会社」に近そうです。
ひとつの判断材料は、平均勤続17.9年と男性育休77.8%。この2つの数字は、「働きづらい会社」では基本的に出てこない組み合わせです。腰を据えて働く文化と、子育てへの理解、両方が読み取れます。
ちょっとした補足: 残業時間や有給取得率は会社が公表している情報からは確認できません。ただし金属加工油剤は自動車工場の生産にひもづくため、顧客工場の稼働に合わせた緊張感のある対応はある程度想定したほうがよさそうです。
ご注意ください: 「離職率が低い=楽な仕事」とは限りません。長く勤める人が多い背景には、専門性が高くて中途市場で動きにくい、という事情も考えられます。
ユシロの将来性と入社の判断材料
ここからは「この会社、これからも大丈夫?」「入って後悔しない?」という、もう一歩踏み込んだ判断材料を整理していきます。業績の流れ、これから力を入れる分野、そして気をつけたい点まで。



